けいおん2期第３話

　主人公が目標に向かって一直線に進むとは限らない。ガンダムの主人公アムロ・レイはなりゆきからかガンダムに乗って戦うことになったが、途中で、いやになり、ガンダムと共にホワイトベースから抜け出してしまう。
　現実世界の人間でも悩んだり、傷ついたりするものだが、アニメのキャラクターとてそれは当てはまる。今回はそんな話だ。
　
　部活中なのに、亀の飼育に夢中になる唯達。そこに突如として聞こえてきたのは、律の「ドラムやめたい」という泣き声だった。詳しく聞いてみると、ドラムは正面からビデオカメラを回した場合、顔が暗くて映らないというのだ。確かに、今までのビデオを見ていると、律の言うとおりだった。
　周囲の反対を押し切り、律が初めに、挑戦したのはギターだった。しかし、簡単な曲をしただけで嫌になり挫折してしまった。その次に挑戦したのは、キーボードだったが、それもだめ。その後も唯が演奏中に後ろを振り返ったり、ライトで照らしたりと意味不明な解決策を提示するが空回りに終わる。
　その夜、律は、自分がドラムをしばらく叩いていないことに気づく。律は、自分がドラムを始めたきっかけやドラムを始めた頃を思い出す。そして、自分の好きなキース・ムーンのＤＶＤを見た。
　結局、律はドラムを再びやることになった。

　
　冒頭で、律が「ドラムをやめたい」と言った時からこんな展開になるのは予想できた。（ここで、律が違う楽器をやるという選択肢もおもしろいかなと思ったのですが、ＯＰの映像とかは、律がドラムを叩いているシーンがあるので、いまさら変更もできないでしょうね。きっと。）
　これは、アムロ・レイが、一時は逃げ出したものの、結局ホワイトベースに戻ってきたのと同じことでしょう。
　律がどれほどドラムを好きかがよく分かるお話でした。唯の天然ボケもＮＩＣＥでした。

けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)

• 作者: かきふらい
• 出版社/メーカー: 芳文社
• 発売日: 2008/04/26
• メディア: コミック