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水野良作「ブレイドライン2巻」 [ライトノベル]

 ブレイドライン2巻を読んだ。1巻から4ヶ月後の発売。作者があとがきにも書いてある通り、作者にしては早い続編執筆だ。いつもあとがきで締め切りに遅れたと、いいわけをしている人物とは思えない速さだ。
 2巻は帝都(京都みたいなもの)に母親を連れて行くまでの旅路を描いたもの。まるで水戸黄門が旅の途中で悪いやつを退治していくかのごとく敵を退治していきます。敵は鬼道衆と呼ばれる鬼や悪い人間や神職についている人やら様々。
 この本の帯が「美女と剣戟がてんこ盛じゃのう」がキャッチコピーだったのですが、内容はその通りのものです。
 戦闘描写がしっかりしていて、主人公のヒエンが武術を駆使して戦う様も見所の一つ。彼の戦い方は珍しく、防御が基本。敵の攻撃を受けに受けて、気が高まってきたら、相手の気を自分の気に乗せて攻撃するという「木霊」というのが必殺技。彼は基本的にこれしか技を父親から教わっていません。それ以外の攻撃の型は一切覚えていないという異例さ(一部例外あり)。「攻撃こそ最大の防御」とでもいいたいのか攻撃の技ばかり覚えたがる他の格闘漫画とえらい違いです。
 武器も変わっていて、小太刀2刀が武器。すなわち二刀流。前からずーと疑問に思っていたが、主人公が剣を持って戦う物語が多すぎる。なぜ槍と斧などといった剣以外のものを使って戦わないのでしょうか。「冒険王ビート」では初期の頃は槍を使用していたが、結局、剣が最大の武器になりそうな感じだし。
 でも、この主人公も最後には剣を持って戦いそうだ。第1巻で親から刃の部分がまだ加工されていない剣(鉄の棒と同じようなものです。ただし、柄と鞘はもちろんあります)を親に渡されています。これをいずれは自分の特性にあった剣にしろとのことです。2巻で、ヒロインキャラに稽古をつけるときに使用していたが、まだ剣は使い慣れてない様子です。どうも剣で戦う主人公というのはワンパターンな気がするので、願わくは最後まで小太刀二刀流で戦って欲しいものです。
 もう一つの要素、美女もしっかり盛り込まれている。全4章にそれぞれ一人ずつでてくる。再登場の一人以外はその章だけのゲスト出演。どうしてもこんなにもてるのかと思うぐらいもてる主人公。
 それは物語のよくあるパターンだ。しかし、主人公の恋愛感がけっこう特殊だ。自分から好きな子を選んだり、がつがつアタックしたりするのではない。自分の事を好きでそれでいてかわいければOKと非常に受身の姿勢だ。今流行りの草食系男子に近いようだが、本質的には若干違うでしょう。

ブレイドライン2  アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)

ブレイドライン2 アーシア剣聖記 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 水野 良
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/01/01
  • メディア: 文庫




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