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十二国記 オリジナル小説 朱施と謎の海客その2 [小説]

昨日の続きです。

シーン6 禁門にやって来た鈴と朱施。禁門は王と王が許可した人物しか入れない門だ。それなのに、女史である鈴が普通に空けているのを見て不自然に思い、指摘するが、
鈴「大丈夫」と一言だけ言う。
中に入ると、たまたま通りすがった祥瓊が出くわす。
祥瓊「また鈴。禁門使って・・・」
鈴「いいじゃない。主上の許可はもらっているんだし」
祥瓊「ま、いいけどね。こちらのかたは?」
鈴「主上の客人。今からお会いになるんだって」
祥瓊は軽く挨拶をして、
祥瓊「それにしてもさっきから主上って。言い方が変ね。いつものように・・・」
そこで、鈴は祥瓊の口を押さえる。
鈴は祥瓊を口を押さえて、軽く耳打ちし、事情を説明する。
祥瓊「鈴も悪趣味ね」
鈴「いたずら好きって、言ってちょうだい。せめて」

シーン7 来客用の部屋。朱施はそこで慶王がくるのを待っている。しかし、よりによって一国の王だ。緊張しないわけがない。
鈴「主上なんて、会ったこともない雲の上の御方だから緊張しているんでしょう」
そう言われて、朱施の一人が頷く。
鈴「実は、主上って、あなた達の良く知っている人よ。赤い髪の海客。かつては巧国でお尋ね者として追われていた・・・とここまで言えば、思い出さないかしら?」
黄鉄「まさか、あいつか・・・」
ちょうどその時、扉が開いた。陽子が入ってきた。比較的質素な服装だったが、それでも絹の服。一般人の服とは比べ物にならないのはひと目でわかった。
朱施の最年少である玉葉が「陽子」と叫んだ。陽子に駆けより抱きついた。
陽子「ああ、玉陽、ひさしぶり。元気だった?」
玉葉「うん、でも、陽子なんでここにいるの?ここって王宮なのに」
陽子「あ、そうだった。先にあいさつをしないと」
陽子は朱施の方を向いた。今までのいきさつを話し、かつて助けてもらった礼を言う。
盛大な宴会後、黄鉄からもらった旅券を返す。陽子はお礼として、座長・黄鉄・微真の3人の旅券に裏書をしたいと言う。断る3人。
陽子「これはお礼と同時に仕事の依頼だと考えて欲しい。どうやら、あなた方は海客と縁があるようだ。以前の私や鈴のように海客とあなた達は今後も出会うような気がする。そういう事があったら、その海客を雁かこの慶につれてきて欲しい。しかし、あなた方では言葉は通じないし、巧国のように海客を見つけ出し、殺せという国だってある。そういう時に、この裏書を使えばいい。この裏書があれば簡単には手が出せないだろう。また、これを役所で見せて、事情を説明すれば、役所にいる仙を通して、海客と会話ができる。もちろん、かかった費用はこちらに請求してくれてかまわない」
結局、朱施は旅券に裏書をしてもらった。

シーン8
陽子と別れて半年後、朱施達は相変わらず旅を続けてきた。とある国の海岸にいた時だった。突然、蝕が起こった。地面は激しく揺れた。
幸い、朱施には怪我人は出なかった。
玉葉が海に流されていた人間を見つける。助けてみると、言葉が通じない。どうやら蝕でこちらにやってきた海客だったようだ。陽子の依頼もあり、慶国に連れて行くことにする。
言葉は通じないままだったが、筆談でなんとか意思疎通は行えた。
裏書つき旅券もあり無事に旅をしていたが、ある時、海客の髪の根元が金色である事に気付く。どうやら、元々金色だったのを黒く染めていたようだ。
金色の髪は、この世界では麒麟以外ありえない。それなのに、この海客は金色の髪をしている。
この海客は実は麒麟なのか・・それとも別の何かなのか?朱施はいろいろと考えてみたが、答えは見つからなかった。

以上です。冒頭に書いたとおり。中途半端な所で終わっています。ラストが思いついたら、掲載する予定です。


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