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デュアン・サークⅡ⑬ [ライトノベル]

 人気シリーズもいつか終わりをつげる。今回読んだデュアン・サークⅡもこの13巻で終わるはずだった。
 デュアン・サークはフォーチュンクエストの外伝だ。フォーチュンの世界の約100年前の話で、主人公はデュアン・サーク。後に勇者として世に知られる男の冒険談だ。
 普通、こういう場合、初めは弱くても徐々に強くなっていき、超人的な力を持ち、悪と戦って勝利するものがほとんどだ。デュアンも確かに徐々に強くなるが、彼は力よりも知恵を駆使して戦うタイプ。初めて戦う相手でもしっかり弱点を見抜いて攻撃し、やっつけていく。また、彼は容姿がいいからなのか、それとも、その性格からなのか人をひきつけ、仲間を増やしていく。
 前巻で「次の巻が最後になりますよ」といっていた作者。しかし、この13巻が終わってもラスボスと思われる闇魔を倒すどころか直接対決することすらなかった。デュアンが突然テレポートしたところで終わった。おそらく、敵幹部に襲われてピンチになっているサバランを助けに行ったのでしょう。
 正直、前巻を読んだ時点で、話が広がりすぎていたので、13巻では終わらないと私は予想していた。登場人物たちは皆、闇魔を倒すことに努力しているのだが、それぞれが違う方面からその為の行動を起こしており(けっしてチームワークが悪いと意味ではないですよ)、1巻でその後の彼らの行動に区切りをつけて、闇魔を倒すのは不可能だと思っていた。
 フォーチュンよりも私はこのデュアン・サークが好き。フォーチュンは幸運を武器にしすぎていているし、主人公達が行動目的もただ冒険をするしかないので、いま一つシリアスさにかける。各巻にはそれぞれ敵キャラも出てくるし、謎の行商人という最大の敵っぽい存在もいるが、どうも敵不在の感じがしていてよくない(ま、それが長所でもあるのだが)
 楽しみにしていた人気シリーズが終わるのは残念だが、だらだら続くよりはいいのかもしれない。「もうちっとだけ続く」とか言いつつ、強さのインフレが乱発された作品がかつてあったが、そうはなってほしくないのだ。
 次の巻こそ、本当に最終巻になるはず。ただ、気になるのは、闇魔を倒す武器・・シドの剣はデュアンではなくクレイ・ジュダが持っているし、闇魔を乗り移っている人間から引き離す魔法は金目銀目という魔法使いが使うのだ。このままでは、主人公が直接的に活躍することなく闇魔を倒してしまうような気がするのだが・・。100年後のフォーチュンクエストの時代では、伝説の勇者となっているのだから、きっと思いもよらない方法で倒すのでしょう。

デュアン・サーク2〈13〉―導くもの、導かざるもの〈下〉 (電撃文庫)

デュアン・サーク2〈13〉―導くもの、導かざるもの〈下〉 (電撃文庫)

  • 作者: 深沢 美潮
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2010/04/10
  • メディア: 文庫




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